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【感想文】清原和博 告白 レビュー

2018年7月27日文藝春秋より発売の【清原和博 告白】 現在10万部以上の売上を記録しています。

【清原和博 告白】というタイトル通り、文章を読んでいても清原和博本人の言葉がそのまま入ってくる感覚で読み進めることが出来ます。

 

【清原和博 告白】ネタバレ有 感想

少年時代

小さい頃、祖父の膝の上で巨人の野球中継を観ていたときに王貞治さんのホームランに衝撃を受け、巨人への憧れ、王貞治さんのようにボールを遠くへ遠くへ飛ばすホームランへの憧れを抱く。

自分の力が地元でどのくらい通用するかの力試しのためにリトルリーグの入団テストを受けたのが野球を始めたきっかけ。

野球の練習が辛くて辞めたいと思うこともありましたが、次第に他の遊びが目に入らなくなるくらい野球に夢中になってく。

 

まず印象に残ったのがこの本の中で清原さんが家族のことを【おじいちゃん】【お父さん】【お母さん】と呼んでいることです。

【球界の番長】と呼ばれスキンヘッドピアスと外見は近寄り難いイメージがありましたが、そんな清原和博も決して怖い人ではなく普通の人なんだと身近に感じました。さらに

  • 懸命に働くお母さんはいつ寝ているんだろう
  • お母さんの作るご飯が大好きで練習を頑張れた
  • 裕福でないのにいつも高い野球道具を買ってくれた
  • 両親が野球を続けさせてくれたことに感謝している

といった言葉をみても、どこにでもいる一人の親思いの人間であると感じました。幼少期の告白を見ることでその現役時代の怖いイメージはなくなるはずです。

 

PL学園時代

中学卒業前には全国の高校からスカウトされていましたが、奈良県出身の母親の影響で天理高校に行くと決めていたがPL学園の練習を見に行ったときに、天理高校の一年生は全員球拾いをしていたのに対しPL学園の一年生は練習をさせてもらえていたのが決め手になりPL学園に入学を決めた。

厳しい寮生活のなかで一年生には【仕事】と呼ばれる先輩のための炊事洗濯があり、それが終わらないと眠ることが出来ない。

仕事に加えて上級生に対してのルールやお風呂のでの厳しい決まりもあり、気分転換をしようにも、学校の敷地を出ることは禁止で寮の部屋は2、3年生との4人部屋。

それでもグラウンドにいる時はすべてを忘れられる時間。

しかし練習でホームランを打つと先輩からの【厳しい指導】の標的にされてしまう。標的にされないように右方向(ライト・逆方向)に打つようにしたり、全力で振らないようにしたことも。

同級生の桑田を野球人生の中で最高の投手と思っていたこと。「こいつには敵わない」と初めて思ったこと。桑田が抑えて俺が援護するという信頼関係があったこと。

PL学園の清原和博とテレビで紹介されれば【KKコンビの清原】【甲子園通算最多本塁打数記録保持者】【1年生でPL学園の4番】など華やかな部分は知ることは出来ますがその裏での

  • 入寮の日に自力で帰れるように車窓から目印を見つけていた事
  • トイレでこっそりキャラメルを食べた事
  • 1年生の甲子園期間中、重圧から神経性の下痢になった事
  • 1年生の甲子園決勝前夜も洗濯をしていた事
  • 1年生で甲子園優勝を経験してから3年生で優勝するまでの事

などの苦労を知ることは出来ません。

またプロ時代に清原和博の代名詞とも言える外角低めのボールを逆方向(ライト)へホームランにしてしまうバッティングのルーツを垣間見れたような気がします。

 

裏切りのドラフト

ドラフト前、報道陣の前で憧れの巨人への入団希望を表明。

巨人のスカウトが両親に巨人は清原を必要としていると言ってくれた事で巨人に1位指名されることは確実だと思っていた。

ドラフト前グラウンドで桑田と二人で進路について話をした時に「俺は早稲田に行く」「キヨも巨人に入れたらいいな。俺は早稲田に行って巨人に入ると話をした。

ドラフト直前に桑田が「巨人の1位、俺やぞ」とポロっと漏らしたこと。

桑田が「俺も巨人に行きたい」と言ってくれていれば「お互いくじ引きで、恨みっこなしだ」と思えた。

ドラフト当日野球部の仲間たちがバットを持って桑田を探していた。

巨人に裏切られたという思いが強く語られています。

このドラフトから桑田と面と向き合えない感情が芽生えたと語られています。

 

プロ野球時代

西武に入団し、入団に一年目は自分なりに手帳をつけて野球に取り組んでいたが二年目からは辞めてしまった。

FA制度ができ、FA権を行使して移籍するときに好条件を出してくれた阪神ではなく、低条件ではあったが昔から憧れていた巨人に入団する。

巨人軍の一員としてのプレッシャーもある中、4番を任されるも前の打者である松井が敬遠されるという今までに無い屈辱を味わう。

成績不振により応援をボイコットされてしまう。

周りに自分を認めさせたい、パワーアップしたいという想いから肉体改造を決意するも基本となるランニングをしなかったために下半身のケガが増えてしまう。

最後の一年を「泥水を飲む覚悟で」と腹をくくり、その悔しさを忘れないために刺青を入れようと決意するも、お母さんに泣かれてしまう。その代わりにバリーボンズにあやかってとピアスをつける。

オリックスに移籍してからも下半身のケガ、特に膝の痛みに苦しみ、ある日突然膝が爆発してしまう。次第に引き際について考えるようになってしまう。

最後に野球人生の死に際を飾るホームランを打ちたいという想いを胸に懸命にリハビリを行い、痛みに耐える。

しかし結果、526本目のホームランを打つことなく現役生活を終えることとなる。

 

個人的に一番気になっていた覚醒剤を始めた経緯や長渕剛さんとの決別などについては詳しく触れられていませんでした。

 

最後に

2016年5月31日 懲役2年6ヶ月 執行猶予4年の有罪判決がくだされた清原和博氏。

作中最後には突然襲ってくる覚醒剤の誘惑についても触れていました。祖母の遺言である

【降った雨は止むし、陽はまた昇る。】そう思って毎日、毎日、過ごしているそうです。しかし、薬物の欲求は突然襲ってくる。それに勝たないといけない。やっぱり苦しいと語っています。

有罪判決を受けましたが、それですべてが終わり、二度とやり直せない世の中では寂しいような気がしてしまいます。

薬物の誘惑に勝ち続け、いつかテレビを通して元気な姿を観たいです。

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takusanboyz
長野県北信地区在住 手探りでブログ運営中